大人の女性が一人で過ごせる癒しの空間。 ぶどう畑のスパリゾートで特別な一日を
- ばしょ
- 越前浜エリア
Information
名称 | カーブドッチヴィネスパ |
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アクセス | 新潟市西蒲区角田浜1661 |
電話番号 | 0256-77-2226 |
営業時間 | 平日/10:00〜22:00 土・日・祝/7:00〜22:00 |
料金 | 日帰り入浴/1,000円(税込) 平日17時以降は600円(税込) |
URL | https://vinespa.jp |
自然の恵みをいただき、身も心も生まれ変わる
岩室温泉や弥彦温泉など、天然温泉が豊富な「にしかん」。その中でもリラックス&ラグジュアリーな雰囲気で一線を画すのが「カーブドッチヴィネスパ」だ。
1992年創業のワイナリー「カーブドッチ」が、2009年にオープンしたこちらの施設。温泉、リラクゼーション、ワイン、料理などを日帰りや宿泊で楽しめるのが魅力だ。ところで、なぜワイナリーが温泉を作ったのだろう? 代表取締役の掛川千恵子さんに話を聞いた。
「もともとカーブドッチは、この場所の土、風、太陽で育まれたぶどう畑や、すぐ隣にあるワイン製造場を見ていただくことをコンセプトにしていました。そして寒い冬もお客さまに楽しんでもらうには、あったかい温泉があるといいなと思ったんです」
ワインを買いに来るだけではなく、目の前に広がる自然やゆったりと滞在する時間を楽しんでほしい。そして季節ごとに変わる風景を見てほしいという思いがあった。特に鎌倉出身の掛川さんが魅了されたのは、新潟の冬だった。
「寒さに慣れるまでは数年かかりましたが、新潟の冬は『オフの時間』という感じがとても良いんです。気持ちが少しずつスローダウンしていって、ゆっくりしながらいろんな思いを温めて春を迎える…。その循環する感覚は、私が生活していた関東では味わえないものだと思います」
寒い冬から春へと季節が巡るのと同じように、身も心も再生されるような癒しを提供したい。掛川さん自身が働く女性としてさまざまな経験をしてきたことから、「大人の女性が心の底からくつろげる空間を作りたい」と考えるようになった。
例えば中庭の設計にも、女性を癒したいという思いが込められている。
「中庭は、大切なものを内包しているお母さんのお腹の中をイメージして作りました。中央にある噴水は、電気などの動力は使わず、水圧だけ回る究極のエコ噴水。水の力だけで10年以上も回り続けているんですよ」
地面には温泉のパイプが通してあり、その熱を利用してユズ・レモン・文旦など暖かい土地の柑橘の木が植えられ、春にはバラも咲く。優雅な雰囲気のガーデンだ。
ヴィネスパの思いに通じるサロンブランド「アヴェダ」を採用
施設内のサロンにもヴィネスパの哲学を感じ取ることができる。
「マッサージで使用するオイルや技術も、どのようなものにするか検討を重ねました。その中でスタッフが提案してくれたアメリカのブランド『アヴェダ』がぴったりだと思ったんです」
自然由来成分をできる限り使い、地球環境保全にも力を入れるアヴェダ。何よりピュアな花と植物のエッセンスを使用したオイルやクリームは「ほかにはない香り」と掛川さんもほれ込んだ。
オープン前にはスタッフ8名を引き連れ、アメリカ・ミネアポリスのアヴェダ本社を訪問。社長との面会でその考えにあらためて共感し、アヴェダの世界観を全面的に取り入れたサロンにすることを決めた。
マッサージやリラクゼーションの施術にアヴェダ製品を使用することはもちろん、2019年11月にオープンした宿泊施設「トラヴィーニュ」では、部屋のアメニティにも採用している。
誰にも気兼ねしない、自分のための時間を過ごそう
本業であるワイナリーとしての原点に立ち返り、ヴィネスパは「大人のための空間」であることを丁寧に追求した。入場を小学生以上に限定した館内は、ゆったり静かな雰囲気が漂う。
「これについてはオープン間際まで議論しました。3世代で遊びに来るお客さまもいる中で、本当にいいのかと。でもやはり大人、特に女性がゆっくりできる場所であることを最優先にしました」
ヴィネスパに来たら、自分の心を解き放って楽しむのがおすすめだ。食事は施設内のレストランを利用するのも良いし、売店でフードやドリンクを購入して館内のテーブル席などで手軽に味わうこともできる。広い敷地にはベーカリーや雑貨のお店もあり、お散歩気分でショッピングを楽しめる。
「ここは何もしなくても一日中いられる場所。大人の女性には、ぜひ一度一人で来てみてほしいですね。土日と祝日は朝7時からお風呂に入れますし、パンを買ってベンチで食べたり、本を読んだりしていても、スタッフは特に声を掛けたりしないので気楽ですよ」
新潟在住の筆者は、ヴィネスパには何度か行ったことがある。しかし中庭の意味やサロンへのこだわりなど、今まで知らないストーリーが満載だった。ふと時間ができたときやパワーチャージしたいとき、「何もしない贅沢」を味わいに、何度でもこの場所を訪れたいと思った。
- 取材・文/
- 小池 杏子
- 撮影/
- 日下部 優哉